サンデー超・ クラブサンデー『愛すべきバカ共の戯れ!〜信長のケツを狙う女〜』 『ふりフリる!』

サンデー超10月号読切分の感想。

愛すべきバカ共の戯れ!〜信長のケツを狙う女〜 (林原翔一) <読切> 初公開日:2011年11月11日

「無料のコインでマンガが読める」サンデーうぇぶり

林原翔一先生(twitter)のデビュー作。最近のサンデーではほとんど見ないワイルド系男子が主人公のコメディ。第一印象は、ものすごい粗挽きだな〜、です。
150年成仏できない女の子の幽霊がヒロインなんだけど、全然幽霊っぽくなくて、窓を割る、縄で縛られる、他の人間たちにも丸見え。そこは深く考えたらいけないんだな。
このマンガは女の子サービスシーンがいっぱいでとてもイイですね。



正統派の万乗パンツ
他にも女の子の緊縛シーンや主人公の妹のほっぺプニプニと胸モミだとか、非常に将来性を感じさせるところが多い(サンデー的な意味で)。はっきり言ってボクはカワイイ女の子のお色気シーンが出てくれば、それだけでマンガの評価を上げる極普通のサンデー読者なので、このマンガ好きです。
とは言え、「好き」と「面白い」はほとんど同じだけどちょっと違うんですな。ときどきニヤリ(ニヤニヤじゃない)とするところはあるんだけど、筋には不自然なとこあって粗さを感じる。
例えば「母ちゃん直伝の、最強の力〜」という台詞があって、多分これは先祖伝来の力、という意味なんだろうけど、途中の展開ではそれをご破算にしてるから全然意味がないなぁとか。母ちゃん出てこないし。でも妹カワイイのでチャラ。
林原先生はもっともっとカワイイ女の子が描けるようになると思うので超期待。


あと万乗パンツで思い出したこと。
かってに改蔵』の愛蔵版の最終14巻には久米田先生とあだち先生の対談が載っていて、久々に楽しそうに話す久米田先生が見られて大満足なんですが、そこでも久米田先生は万乗先生をいじっているのが微笑ましかった。
この愛蔵版は責任編集が『かってに改蔵』を「うちの子どもに見せられねーよ!」と言って打ち切った、と言われる三上元編集長なんですが、その三上さんとのやりとりがまた微妙で面白い。改蔵全巻持ってる人でも、この愛蔵版最終巻は持ってても良いのではなかろうか。若い時の読切も載ってるし。

ふりフリる! (山田がんも) <読切> 初公開日:2011年11月18日

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山田キノコ改め山田がんも先生。「山田きのこ」という声優の方がいるので配慮したのかな。クラブサンデーで「山田がんも」で検索しても前作品は引っ掛からないので注意。
山田先生の作品は既に2作ありまして、それを読んでみると話を創る力が相当ありそうな感じが見受けられました。まんカレ入選作『ex−エキス―』は今でも読める。
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そしてこの作品が発表されたわけですが、絵が全然違う。というかコロコロ風? ガリガリ君みたいな奴がいるぞ。でもウマくなってる。 というか、最初は全然別人かと思ってたので、初めて見る人だと思って読みました。

絵柄の統一性があるのかないのかよくわからなくて。ヒロイン「ふりる」のパワパフのようなw造形は意図的だと思うけど、全体的には絵柄模索中ということなのかな。
このマンガは、迫力のスイングシーンが見せ場なところなんだけど、そこがもうちょっとかなぁと思いました。ボールがバットの根元に当たってるし、両腕にも違和感がある。しかし、そこは勢いでカバーというか、絵のギャップの意外さで押し切っていると思います。面白い。
サンデー超やクラサンで若手を追っかける楽しさの一つは若手作家さんの変化を見ることにあるわけで、そういう意味で当たりと言いますか、楽しませてもらいました。