2011/12/02 クラブサンデー 『四季神』

四季神 (五味秀数) <読切> 初公開日:2011年12月2日

「無料のコインでマンガが読める」サンデーうぇぶり

商業誌掲載は初めてという五味秀数先生の『四季神』。初出はサンデー超11月号でした(サンデー超の目次では「五味英数」と誤って表記されていましたが、正しくは「秀数」)。五味先生は既に同人誌などでご活躍中で、そちらの名義は「ブロッコリー子」さん(→HP:玄関 pixiv:「緑華野菜子」のプロフィール - pixiv twitter: @broccoliiico
こういう方がサンデー超に初登場というのは少し意外と言いますか、サンデー編集部もちゃんと同人界をスカウティングしていたのかと。サンデーの若手作家さんは良くも悪くもアシスタントなどの下積みが長いというか、同人活動している・た人もいないわけではないですが、その人たちも自分から小学館に持ち込むかマンガ賞に応募してきていると思います。だけど、五味先生はスカウトされたんじゃないかなぁ(違ってたらごめんなさい)。こういう実力のある人はどんどん引っ張ってきてもらいたいですね〜。五味先生のプッシュには編集部を力を入れているようで、もう締め切りを迎えちゃったけど、原画プレゼントなども行っていました。もはや扱いが既に新人ではないですよw 

この作品や上記HPなどをご覧になれば一目瞭然ですが、圧倒的な画力。そりゃ原画プレゼントなんて企画をしちゃうわけです。最近はノンプロでも素晴らしい画力の人をお見かけすることが珍しくなくなったけど、こういう力のある人がサンデーに来てくれるのは嬉しいなぁ。五味先生がこの先ずっとサンデーでずっと発表していくとは限らないけども……。
また、この『四季神』の設定資料が五味先生のホームページで公開されていて(→http://ot99.web.fc2.com/sikigami1.htm)、『四季神』世界の構築作業に多大の労力を費やしていることが伺えます。日本古来の神様や妖怪をモチーフにして、彼らがどのように生活しているのか、人間との関わりがどのようなものか、各個々人の性格がどのようなものか、などが綿密に記述されています。このような世界観の構築はファンタジー作品を創る際には重要なファクターの一つで、サンデー超の読切作品1本だけにこれだけの作業はもったいなさすぎるなぁw
一コマ一コマじっくり見て楽しめます。というか「うまいなぁ、スゲーなぁ」と感心しながら読了。ストーリーはシンプルで、「逃げ出した神様が仲間の神様が自分のことを庇ってくれたことに感動して戻ってくる」という話。こう書くと身も蓋もないんだけどw、今回はこのお話の世界観の紹介(と絵の美麗さのプッシュ)をしたかったのかな。とにかく絵を堪能してよ!という意識を強く感じました。
あとから考えればストーリーにはちょい疑問に感じたところもあったんだけど(「人間たちは宴会をするほどに親しく接する秋神様が生贄をほしがってるかどうかわからなかったのか? そもそも秋神に天候を何とかしてくれとお願いしないのはなんで?」みたいな)、絵の魅力で強引に持ってかれた感じです。服や装飾などのデザインセンスも図抜けているし、とにかくビジュアル強烈な印象を持ちました〜。

光明禅寺行ってきた

上記の『四季神』をクラサン掲載で読み直してたら、「そう言えば、秋も終わるなぁ」と感傷に浸ってしまい、ちょっと遠出して光明禅寺のお庭を見に行ってまいりました。かなりの出不精のボクを外出させる『四季神』はやっぱスゲー作品だな!



光明禅寺の中庭
光明禅寺は太宰府天満宮の横にある小さい禅寺なんですが、ボクが超お勧めの観光スポットです! 中庭がとても美しくて、いつ行っても四季折々の姿を見せてくれます。今の時期はもみじも散って木々も冬支度を始めているところなんですが、これがまたいい! 侘び寂びですよ!
何かの時に太宰府天満宮を訪れる方は是非とも寄ってみてください〜。